あまい、あまえて

 ――可愛いひとだな、と思った。

 デカい図体で、整った顔立ちの眉を下げて一体何を言い出すかと思えば、「平助に頭を撫でて欲しい」と。

 僕の髪とは全然違う、指に滑らかな緋色の髪を撫でてやれば嬉しそうに笑うものだから。

 ――ぞくりと、身体に甘い電流が走った。

「平助……頼む」

「――キス、してくんね?」

「平助……なぁ、いいだろ、シたい……」

 低い声で、蕩けるように甘えられて。

「……はい、原田さん……」

 ――気付けば僕は、もう戻れない底なし沼に堕ちていた。

あとがき

原さんの甘えたとか、お願いに弱い藤くんは良い…!という小話